でも工学部の学生のプレゼンを聞いていて、いつもやっているパワポとかの文章に共通する点が見えた。独りよがりで相手に伝える伝達能力が足りないものが多い。同じ分野の人と話しているときはよいけど、分野外の人に伝えるには不親切すぎる。だからその橋渡しをするために、私たちがいるのだけど。
— 矢能千秋(鉄道、交通、環境、社会、心理) (@ChiakiYano) 2018年10月22日
パワーポイント(パワポ)を使うことの是非はさておくとして。パワポの類でざっと見で把握しやすい資料やら登壇解説の際にスクリーンに映し出すあれこれを作る時の話。伝達能力が欠けていて第三者が見ると首を傾げてしまうというもの。同じシマの中でのやりとりならいいけど、そこから出て説明をする時には欠かせない補足資料というか情報が足りないので、首を傾げてしまうことになる。その橋渡しが無いと、目にしている人には「なんが難しい言葉が並んでいて分からない」で終わってしまう。
これって指摘されている通り、高度な技術方面の話になればなるほど、その分野における情報ばかりとなるので、それより下のレベルへの配慮が欠けてしまう。プロ野球選手同士の技術交換的な話の中で交わされるやりとりが、そのまま少年野球の子供たちに通じるはずも無く、的な。
けど、だからこそ、仲間内でのやりとりでは無く、第三者へのプレゼンってのは難しい。自分の専門分野以外のノウハウも必要になる。相手の常識のレベルを推し量り、そこまで落として自分の高みの分野の説明をしなきゃならないから。
図解でわかる!理工系のためのよい文章の書き方 論文・レポートを自力で書けるようになる方法 https://t.co/e3rc5q21Ea 一部方面にお役立ちになりそうな新書。覚書 pic.twitter.com/sYFtsQnx48
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2019年1月4日
論文やらレポートはその類の「出力」の代表例となる。その観点ではこういう本にも目を通しておくといいよね...というかたまたまタイムラインに出てきたので、覚え書きとして。
20年近く、いろいろな方の書いたパワポ資料を訳してきたけれど、これはいいと感じられるものには明確な傾向がある。まず、スライドに字を詰め込まない。1枚80字以下。11pt以下のフォントは厳禁。ノートは読み物として読める完成度に。伝わりにくい資料は、これの正反対なのねん......。
— 葛葉 (@Cuznoha) 2016年1月27日
個人的には50字でも多いと感じる。伝達手法という点で個人的にサイアクだと思うのは、スライドの中に、箇条書きの説明文をずらずら並べること(;´ω`) スライドは、読ませるものではなく見せるもの。詳細な説明は配布資料に書けばよろしい。 https://t.co/bASnTeNT5y
— 葛葉 (@Cuznoha) 2019年1月4日
他方、パワポの資料に関する興味深い話。まぁこれはテクニック的なものでどのような場面でも通用するわけじゃないけど、文字がぎっちり詰まったスライドは忌避したくなるのは直感的に分かる。「詳細な説明は配布資料に書く」ってのはまさにその通り。流れを何となく掌握できればそれでOK。
ただ、元々伝わりにくい内容のものは、文字をそれなりに用意しないと「分かりやすいけど正しくない」ものとなってしまう。肉のかたまりをそのまま出すのではなく、スライスして出して味はどうですかと尋ねるようなものだけど、その時に脂身部分だけを出してしまうようなものとなる。そのような詐欺的手法になってしまわないよう、注意が必要ではある。
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