「専門家」のワナ

| コメント(0)


ある分野に特化したくて、長けたくて色々と手掛けていても、何だかしっくりこない、伸びを感じられないと思ってしまう状況がある。その時は気分転換という観点も合わせ、その分野以外の話にも耳を傾けるのが良策というもの。

単純に気分の転換、気晴らしという観点だけでなく、方向性の見直しとか別の視点での考察という観点でも有益だったりする。......というか、自分が判断した「専門の分野」の区切り分けが正しいと断定できるわけでも無く。もしかしたら自分がその分野の範ちゅう外として切り捨てていた部分に、大きなヒントがあるかもしれないし、さらにはその部分ですら専門の分野の領域内かもしれない。

これって食事の仕方にも似ている。健康に良いからといって特定の食品ばかりを食べていると、かえって身体を悪くしかねないってやつね。


専門的な分野に固執しすぎることのリスクはこういうものもある...というか最近この類のをちらほら見かけるようになったので、文言化で考えを明確にしておいた方がいいな、というとで。該当する分野にこだわりすぎてのめり込むと、ついついその概念にとらわれてしまい、飲み込まれてしまうというもの。

精神科のカウンセラーが心理的に参ってしまうとか、犯罪手法の研究をしているとそれを実行してしまうようになるとか。まさにミイラ取りがミイラになるというもの。困ったことに、ミイラになったミイラ取りは、自分がミイラになったことを認識するってことが滅多に無いのだよね。

そのためにも、常に一歩引いて多ジャンル・他ジャンルのあれこれを見る必要がある。自分が沼に陥らないように引っ張り上げる、他の自分をいつも用意しておかなきゃならないのだよね。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2019年1月16日 07:55に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「サンプル市場というもの」です。

次の記事は「国などの公的機関が事業を行う理由」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30