国の借金1100兆円=1人当たり885万円-財務省(時事通信) - Yahoo!ニュース https://t.co/cU6opALEz8 @YahooNewsTopics 「国の借金」警察参上。解説済み。
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2019年2月8日
最近では日銀の国債購入割合が増え「意味が無い」との指摘もありますが、日銀が得た利益(国債の利息)のうち経費や税金を支払った後の剰余金は、準備金や出資者への配当に充当されるものを除き、国民の財産として国庫に納付されます。さらに政府は日銀の株式を55%保有し、相応の配当も受け取れます。
「国の借金」などのフレーズで注目を集める手法は報道記事としては不適切です。ちなみに日本の対外純資産(対外資産と対外負債の合算)は2.909兆ドルで世界第一位です(IMFより)。
色々調べてみたらこの1年強ぐらいの間、主要新聞社や通信社の間では目立った形で使われていなかったはず(少なくとも解説権限のある記事では見つからなかった)「国の借金」という表現。先日久々に通信社による記事で用いられ、しかもトピックスに掲載されていたのが目に留まったので確認したら、典型的な「国の借金」警察出動案件だったのでフルツッコミ......としたいところだけど、文字数制限があるのでなんだか雑な内容となってしまった。
この類の記事、得てして一次資料には国の借金とか国民一人当たりってフレーズは使っていないので、報道側が勝手に「分かりやすく」するために使ってるんだよね。昔からのテンプレみたいなものだから、半ば機械的にやってるんだろうけど、昔はともかく今ではそういう「分かりやすいけど正しくない」ってのはツッコミが入るよってのがいまだに理解できていないらしい。というよりはむしろ、間違ってるとか正しいとかいう判断ができないのか、もしかすると正しいと断じているのかもしれない。
まあ、借金云々いうのなら新聞社の財務諸表で同じことやってみようか? 社員割りとかもしてみようか? みたいな。
世界全体では...対外純資産額の実情をグラフ化してみる(最新) https://t.co/homp9IItgV 対外純資産(対外資産と対外負債の合算)上位国。IMFのデータベースから。 pic.twitter.com/vG0z2Z5d6u
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2019年2月8日
日本の国債の保有者内訳をグラフ化してみる(最新) https://t.co/Y23FIuwpSK 後はいつもの。最近「国の借金」フレーズがようやく沈静化したなと思ったら、よりによって通信社がまたぞろ使うとは。 pic.twitter.com/2doHSOSisV
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2019年2月8日
こちらとしては本当はこの類の図解も合わせて解説したいところではあるんだけど。制限があるのでそれも無理。一つ記事にしてしまうってのも考えたけど、債券派アナリストな先生に目をつけられると対応が面倒くさいからなあ、というのが本音だったりする。
まぁ、通信社なり新聞社のこの類の記事が出てきたら、逐次ツッコミを入れるってのが自分なりの手立てというところかな。
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