基本的にこれまでの日本の新卒一括採用は、特に毎年応募者が大量に殺到する人気の大企業にとっては一種の「買い手市場」だったわけで、どれほど優秀な就活生でもたまたま予定が合わなかったら「ダメー、ハイ次」で良かったわけだ。だが高スキル人材の奪い合いになっていく今後はどうなるか分からない
— TJO (@TJO_datasci) 2019年3月4日
今年から明らかに新卒採用でもスキル重視&高スキル人材狙いの高給提示という流れが強まっているので、今後は「ごく一部の高スキル就活生に高給を提示して獲得できるごく一部の企業」vs.「従前通り新卒に長い下積みと安い初任給を課すがためにそれらの高スキル人材を逃す大多数の企業」とに分かれそう
— TJO (@TJO_datasci) 2019年3月4日
そしてザッと眺めた範囲では何だかんだで前者は中途採用に積極的vs.後者は殆ど中途採用を採らず新卒生え抜き終身雇用メインという感じなので、これからはどんどん前者と後者とで人材格差が広がりそうな気がする
— TJO (@TJO_datasci) 2019年3月4日
ただ、これは結構怖い社会の到来だと思う。何故なら「取り柄のない人は今後は平均以下の待遇にしか有り付けない」ということになるからだ。総中流時代の終焉とともに、新卒採用にも二極化の波が押し寄せつつあるということか
— TJO (@TJO_datasci) 2019年3月4日
少し前に本家サイトでPewReaerchの調査結果を基に、AIとかコンピューターがさらに進化して普及したら、ローテク部分とか単純作業的なところはそれらがサポートしちゃうので、低技術な仕事をする人のお金を稼ぐ場面が無くなっちゃうね、どうしよう、という話をした。技術の進歩は人が稼げる領域のボーダーラインを引き上げる。人に任せるよりも低コストで済むのなら(リスクも合わせたコスト換算で)、そちらに投げるのが道理。結果として、その類の仕事しかできない人は、AIとかコンピューターのランニングコストよりも低い賃金での就労を余儀なくされてしまう。レジの自動化とかが良い例。
もちろん現状でも、そしておそらく将来でも、人のような複雑な思考と行動ができるものでないと不可能な作業はあるし、人がやっていることをAIなどで代替させることは不可能じゃないけど、コスト的に全然割に合わないから人にお願いした方がいいよね、ってのも多分にある。けれど、確実に置換されていく領域があるのは否定しない。駅の改札とか案内が良い例だ。
あくまでも今回語られている話はすべての鉄板テンプレートというわけでは無く、そういう雰囲気も見受けられるよ、という程度のお話でしかないのだけど、納得できる部分も多い。新卒でもそうでない人でも、スキルが汎用レベルのものか、秀でているものか否かで選り分けられ、前者は他の人員にせよ機械にせよ代替は容易なので、平均以下の待遇しか提供されない......というか、二極化したら、秀でている方で無ければ自動的に平均以下になるのだから、これは当たり前の話。
あれだよなぁ、エリートで才能のある指揮官と、いくらでも替えが利く、それこそロボット兵でも代用が出来る兵隊という二極構造って感じなんだよなあ。あるいは中間部分までは機械が代替しうるので、コスパ的に割りが合わない部分を人が手掛けるとか。
こういう構図になると、人が進んでやりたがらない3Kと表現されるような仕事に関して、高い対価を支払わねばならないっていう原則がますます崩れていくような気もする。機械に投げられればいいんだけど、そういう分野って代替化が結構難しいからねえ。いや、出来なくは無いだろうけど、コスト的に割りが合わない。機械に代替する場合にかかるコストよりほんのちょっと安いぐらいで人に行わせればいいんだけど、なぜか人にやらせようとすると、あんなキタナイ仕事は安価にしろという不思議な圧力がかかってくるし。
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