ふむ。中世以前だと偽金も取引に使われていた歴史があるので、もしかすると「魔物が落とすお金」は人類サイドへの経済攻撃の一種なのかもしれない。
— ろくせいらせん (@dddrill) 2019年3月8日
勇者を通じて魔物貨幣が人間社会に流通することで、貨幣の価値が低下し、インフレが起こる。その証拠に終盤は宿代がどんどん上がる。
魔王軍、侵略に手を出しているということは新規領土獲得なしでの経済成長が困難な状態にあると思われる。となると、一種のスタグフレーション状態に陥った経験から「過剰なインフレは悪」と判断し、こうした作戦を行っているのであろう。
— ろくせいらせん (@dddrill) 2019年3月8日
多くのRPGで導入されている仕組み、敵方のモンスターを倒すと経験値と共にいくばくかのお金が手に入るという流れ。これが実はプレイヤーが属する人間世界への経済的な攻撃ではないかとするお話。発想としては面白い。
つまり、人間がたくさんモンスターを倒すと、その分お金が人間世界に流通する。お金の流通量が増えれば、原則として1単位当たりのお金の価値は落ちるのでインフレとなる。これが進めば経済は混乱状態になる、いわゆる第一次大戦後のドイツ状態。長期的な視点で魔族側は人間世界を攻撃しているのだ、的な。
実のところこれは「無限に近い、無制約でモンスターが沸く」「モンスターを倒して手に入る成果も無制約で沸く」ってゲーム的な仕組みが前提になっているのであって。実のところは「モンスターは冒険者を倒した時にアイテムを手に入れている。あるいはカラスのように珍しいものを収集しているとか、人間に近い行動性向で所有している」「人間側でモンスターを倒すことによる対価報酬システムが用意されており、その換金の仕組みが省略されている」って感じではあるのだけどね。
しっかりとした世界観と常識を構築した物語だと、その辺りも理に適う形でシステム化されているので、今件のような魔族による経済攻撃の類は生じない。ただ、モンスターを勝手生成できるって辺りは除外し難いので、その辺りを上手く使うと似たような経済攻撃を演出することは可能かもしれない。
あるいは単に、贋金を流通させるだけでもいいかもしれないけど。
冒険者の活動による通貨流通量の増大によるインフレの発生、ってのはMMORPGではしばしば見られた光景だなぁ。
— シンの字 (@sinnoji2) 2019年3月8日
人類側通貨と魔物側通貨との為替相場とかやったら何人爆死するんだろうか。 https://t.co/MWE7vd8xFt
この構造を簡略化として取り入れた、社会そのものが構成されるタイプのゲームでは、指摘されているように「魔族によるインフレ経済攻撃」の類が本当に生じてしまっている。閉じた世界内での貨幣流通量が増えればインフレが生じるのは当たり前で、バランスをとるためには同様に物資そのものも創生させていく必要があるけど、それをやると今度は量を膨らませた物資そのものの価格が暴落してしまいかねないし、対象とならなかった物資価格が急騰する。
ウルティマオンラインの時には、プレイヤーがゲーム内のお金を散財するような高額アイテムをどんどん展開したり、自然発生する資源とかモンスターが落とすお金をあからさまに減らしたりとかいう調整を何度か行ってバランスをとっていた記憶がある。しっかりとしたシステムを作った多人数同時参加型のゲームでは、経済運用もまた、現実同様にしっかりと考えないとえらいことになるのだよね。
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