米国アマゾンがイカサマ医療本の販売停止を開始。自閉症やワクチンの誤情報を流す本を停止に。大変重要な動き。イカサマ本はとにかく良く売れるため、手を出す出版社がたくさんいた。今後は、このような本には販売停止のリスクが出て、関与する出版社が減るのではと思います。https://t.co/qt4NfQ4M2d
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) 2019年3月14日
この書き込みへの反響から、命を脅かすようなイカサマ医療本が多数出回っていることに、多くの人が怒りを感じているのがわかりました。また同時に、言論の自由が脅かされないか危惧していることも。ごもっともだと思います。多くの議論が必要。言論の自由はネット時代に大きな新局面を迎えていると思う https://t.co/W01ZGrp1PH
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) 2019年3月16日
これ、先日ニュースとなってあちこちで取り上げられていたけど、個人的な第一印象は、よいことだけど危ういなあ、という複雑な心境。具体的には指摘されている通りで「インチキ話でも刊行されると流布されて信じ込む人が出てくる」「インチキとそうでないものの境界線は誰が決めて、その正しさの担保はどこにあるのか」という相反する問題がばりばり伝説。
ものの良し悪しを販売側が決める。単純に売れるか否かではなく、インチキか否かの判断でということなら、その判断を販売側がゲットしたことになってしまう。例えばアマゾン関係者がインチキ本を刊行したら、それも今回の話同様に販売停止はできるかな、というところだ。
報道の話でもちらほら降れているけど、ある程度配信力、頒布力を持つと、実質的に司法的な力を持つことになる。力を持つ者の義務とされているノブレス・オブリージュを果たせるのか、さらにはそれを当人が果たしていると断じていても、社会全体としてはまったく真逆だったりすることもある。グーグルの「Don't Be Evil」問題なんてのもありました。
読者の判断に任せれば良いという主張を良く見ます。しかし、これは現状では効果は不十分だと言わざる得ません。実際、命に関わるような危険なアドバイスをしている癌治療のトンデモ本のアマゾンレビューを見ると、結構な高評価で、多くの人が絶賛しています。そのレジューに騙されてしまう人がいます。
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) 2019年3月16日
医療の高度化で、情報の真贋を一般の方がつけるのは困難になってきており、またSNSの発展で局所的クラスターを作りやすくて、トンデモ情報をカルト的に信じる人たちを生みやすい土壌が形成されてます。極端な嘘がネット社会では利益を生むという背景も悪効果。自然淘汰に期待するのは困難な状況です。
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) 2019年3月16日
そのような背景でトンデモ本は拡大の一途を辿っていて、世界的に社会問題となってます。命に関わる実害も増えて、嘘を許せなくなっている。それがこのアマゾンの行動に繋がっている。言論の自由は守られるべき。ただ人の命はもっと守られるべき。嘘に対抗するための新たな知恵が必要なのではと思います
— 大須賀 覚 / Satoru Osuka (@SatoruO) 2019年3月16日
トンデモ本、出せば売れるし出してもペナルティがないし...なんですよねえ。
— KGN (@KGN_works) 2019年3月16日
元書店員として、その手の類の本は売れるがゆえに取次のセットには必ず入っているのですよね。買う人がいる以上、書店には置かれてしまう。
— dokayuki-sasame (@DokayukiSasame) 2019年3月16日
問題はやはりこの手の本に「ペナルティ」がないということ。「表現の自由」「言論の自由」とどう折り合いをつけるかは・・難しいですよね。
日本の場合に限れば取次がボンガボンガ本を卸してくるからどうしようもないってのもある。昔のゲームの抱き合わせ販売と同じ。まあ、指摘されている通り、表現の自由があまりにも拡大解釈されすぎて、それに伴う責任が軽んじられているってのが問題なのだろうねえ。がんなどの治療にかかわるトンデモ本での被害に対し、相応の責任を求められる仕組みを作る、あるいはすでにある仕組みを積極的に履行していくってのが必要のではないかな、と。
...そんなこといってたら今の新聞の記事において、次々とペナルティが課せられてしまうよなぁ、と自分で書いて思ったりもする。
コメントする