年金の受給開始を70歳超えでも選択できるようにしようという話

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財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は23日の分科会で、社会保障制度改革に関する提言案をまとめた。高齢の雇用者が増加傾向にあることを踏まえ、現在は70歳までとされる公的年金の受給開始年齢について、受給者の希望に応じて引き上げることを可能にすべきだと指摘した。

要は現状では年金支給開始の年齢は70歳が上限で、それ以上先延ばししても月あたりの受給額は増えないという制度なので、それを改めましょうか、というもの。そしてその理由として、平均寿命・平均健康寿命は延びているし、就労年齢も伸びているからというお話。要は現状に合わせて制度を柔軟化し、規制を緩和しようというもの。

コメント部分でじきに強制化云々とかいうのもあるけど、年金制度ってのは基本的に「どの年齢を選択しても、受給期間を平均余命までとした場合に、将来受け取る年⾦給付の総額は変わらないように、減額・増額率が設定」されているのが原則だからね。


それよりも気になったのはこれ。高所得な高齢者の年金支給停止について、止めてもいいんじゃないかな、という話が出ている。そういやそういう話がちらりとあったかなというのを思い出したけど、具体的な資料を見たらなにこれヒドイ。要は現状では年金+賃金の月額が47万円を超えると年金支給が止まる。年金はあくまでも足りない分における生活の金銭的サポートを受ける権利があるって話で、自前で生活できるのならいらないよね、というまでの話。

で、今件は賃金が増えると年金がもらえなくなるって仕組みだと、働かなくなっちゃうかもしれないじゃん? じゃあその仕組み止めた方がよくない? ということ。ちょっと待て、それどうよ。そういう考えが出来るぐらいなら、高所得層の方が負担が軽くなる消費税そのものも要らないってことでええの? ってことになるのだけど。

一応現状では「今の仕組みを配すると年金受給者全体に不利益が生じるから工夫が必要」とは書いてあるけどねえ。

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このページは、不破雷蔵が2019年4月24日 07:14に書いた記事です。

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