怖いのは、こうした電子書籍は図書館ですら保存はできず、会社の判断ひとつで完全に消滅する。紙ならば、出版社が倒産しても図書館が保存してくれた。人間が築きあげてきた知的資産が一瞬で消滅する。
— 山田邦和 (@fzk06736) 2019年4月8日
「マイクロソフトが電子書籍事業を廃止、本は消滅......- BBC ニュース」 https://t.co/kFcusTDzWh
世界規模での電子書籍の国会図書館みたいなの、絶対必要よね。それもポリコレ棒で消したり改変とかされないの。
— ざらぶ (@zarabu01) 2019年4月9日
結局は電子書籍は元となるコンテンツがあるから一つの配信業者がコケても他のところが元々のコンテンツを通じて電子書籍として展開していれば問題はない、はずなのだけど。他の配信業者が配信をしてなかった場合はどうなるのだろうか、と思ったりする。
これまでも配信業者がコケた場合は代替措置が取られて、他の配信業者で同じ書籍が読めるような配慮はされている。けど、すべての業者が同じ電子書籍を揃えているわけでは無い。そうなったら、代金は返金してもらえるだろうけど、手元にあると言われていた電子書籍が砂と化して手から零れ落ちてしまうような形となる。
SFじゃないけど何らかの時限式起爆装置が働いて、ある日突然特定の書籍が消えてしまう、そんな雰囲気。問題なのはそのようなリスクがある状況において、電子書籍を図書館などが保存しておくって保険が存在しないこと。まぁ、ぶっちゃけると物理的な本でも方向性は別だけど、物理的劣化で本そのものが喪失してしまうってことはあるけど、それでもロングテールみたいな形でほそぼそと残る可能性は高い。数十年前の蔵書は容易に確保できるし、数百年前の文献も時折新発見されるってことがあるぐらい。無論もっとたくさんの蔵書が消え去り、世の中から無かったことになってしまっているのだろうけど。
ただ、そのコントロールが持ち主自身ではできないってのが問題なのだよね。ある意味、持っている人にとっては、配信元がコケたり、コンテンツの一次発信元の都合で配信が中止された電子書籍ってのは、焚書坑儒をされたような感を覚えてしまう。
昨今では今の価値観に合わないからこれは業火に炊かれてしまえ的な話がマジで欧米で起きていたりするから怖いものがある。過去から引き継がれていたものが今の視点で良くないと判断されたので、過去のものまで無かったことにしてしまうのが最良の判断だという認識を正当なものだと考える人達が声高に叫んでいる。歴史の否定とか現在の自分達の価値観以外はすべて滅するべしとか、どこの強権国家だよ、的な話。そういうものに惑わされない、電子書籍における図書館が必要だな、という話にはダイナミック同意ではある。
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