サブスクリプションを若年層が多用することと、環境の変化とお財布事情と

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音楽も動画も、ニュースも、時に食べ物やファッションにも......。現代は若者を中心に「サブスクリプション(定額課金)サービス」(モノを買い取るのではなく、商品やサービスの対価を利用した期間に応じて定額で支払うサ-ビス)が世界的に大きなトレンドとなっている。

罪悪感とか●×離れとか現在の若者の主流トレンドを、あたかも悪しきものであるかのように表現する辺り、またいつもの若者文化バッシングかなと思ってみたら、大体あってた的なところがあった。

で、ちょっとやはり首を傾げたままではシャクなので、

利用が減っている既存の存在の視点からは「●×離れ」との表現になりますが、全体的な視点からは、単に環境の変化に対応したトレンドのシフトに過ぎません。

「自動車離れ」にしても特に都市部における住環境の変化で自動車利用の利点と必要となるコストを勘案し、利用しない人が増えているまでの話。自動車による移動が不可欠な地方近郊では今も自動車は欠かせない存在で変わりはありません。貯蓄度合いの減少も、ゼロ金利の継続とカード利用の普及で貯蓄の概念そのものが大きく変わり、既存の枠組みではとらえきれなくなっただけ。

今回挙げられたサブスクも、単に便利な概念として登場し、コスパ的に割りに合うから需要がシフトしたまでの話。環境の変化に適応するため、人は常に模索を続け、よりよい選択肢を選んでいきます。その動きを「●×離れ」という形で揶揄する向きもありますが、時代の変化に考え方が追い付けないだけかもしれません。


といった感じの解説をした次第。まぁ他にも「例えば江戸から明治になって、ちょんまげをする人が激減して散切り頭をする人が増えた状況で、「若者のちょんまげ離れ」と揶揄する声がどれほどあったのか。むしろ「散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする」が記録として残る位に広まったわけですね」といった形の話も加えたかったけど文字数足らず。

あと、若年層に偏る理由ってのは、他の新文化とか新技術同様、旧来の技術との接触時間の差が原因としてあるのではないかな、という気がする。高齢層にとっては旧来の技術に触れている時間が長いから、それに慣れてしまっているし、新しい技術に乗り換えるメリットもさほど得られそうにない。けど若年層はほとんどその新しい技術に触れることができる時間ばかりだから、そちらへするりと移行することができる。携帯電話の従来型からスマホへのシフトとか、それこそ固定電話を使うか否かと同じ構造。

お金が無いから云々って指摘もあるけど、同じようなこと、自分がしたいことをする上で、コストを削減できるのなら、そちらに移行するのはどのような年齢だって同じこと。ただ、旧来の技術に慣れている人は、移行する時のコストを高く見積もってしまうので、今のままでいいやってことになってしまうのだな。

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このページは、不破雷蔵が2019年5月 4日 07:09に書いた記事です。

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