うーん、「人材不足/後継者不足」を訴える業界は沢山あるのだけど、それに見合う待遇があるのか?が全く論議にも出されないのがすごく不毛だと思う。待遇が期待できなければ、当然の様に人は来ん。
— 木曽崇@「夜遊びの経済学」絶賛発売中! (@takashikiso) 2019年5月8日
→止まらない大工不足問題。地域ビルダーが変われば、 家づくりも変わる? https://t.co/KbURvxr4EN
例えば浅草の人力車の車夫なんて「ナニソレ!?」って感じかだが、最低時給1800円、その後時給3200円+インセンティブ&手当が付く、かつ独立も可能という事で若い人が沢山「引き手」として集まってたり。結局その職種の伝統云々とか関係なく、儲かって将来性が有りそうな業種には必然的に若者が集まる、と
— 木曽崇@「夜遊びの経済学」絶賛発売中! (@takashikiso) 2019年5月8日
これは繰り返し、特に景気ウォッチャー調査の記事展開の時には繰り返し語っている事だけど、人手不足と呼ばれる現象の多分は、雇用する側の支払い不足が原因。ガソリンがもったいないので給油しないけど目的地まで行ってねといわれてもいけないのと同じこと。支払うだけの売上が本当にないのなら、ビジネスモデルそのものが破綻しているか、方向の修正を余儀なくされている環境にあるというだけのお話。自動車を500円で売るとか、パソコンを30円で配るとか、そういうのは今の市場では無理だよね? そういうこと。まぁ、昔は携帯電話とかモデムを実質無料で配るってのはあったけど、それは配っても利益が得られるような、回収できるようなモデルを構築したまでのお話。
無論、支払い対価がすべてっわけでは無い。けれど相応の対価を提供し続けることができる、市場全体の相場が底上げされれば、その市場自身に参入する、求職のアプローチをかける人も増えるから、産業自身が有望視されて活性化していくことになる。産業自身に惚れた、維持したいというモチベも必要だけど、その仕事で生活ができるか否か、そろばん勘定があうかってのはとても大切な要素に違いない。夢を追うのには、まず生活が成り立たないといけない。
事業を運用する側にとっては、人件費などの人手集め・運用費用ってのはコストで勘案されるから、安い方が利益を生み出しやすくなるのは当然のお話。けれどいくらコストを下げられるからといって、人手が集まらずに事業運用そのものが困難になったり、集まってもすぐに辞められたり、質の低い人材しか集まらないのでは意味が無い。デフレ時代のように悪環境・低賃金でも人手がやってくるという前提でそろばん勘定をしているから、人手が足りないと頭を抱えるようになる。
それほど難しい問題ではないような気もするのだけどね。
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