「失言防止マニュアル」のあれこれ

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先日から多分に否定的な切り口で報じられた、某与党の失言防止マニュアル。原本と思われるものがいくつか転がって来たけど、公式な意味での公開はされていないから、公然の秘密的な内規的文章という、よくある大人の事情的もやもやとしたポジションの文章に違いは無く。

他方、内容を読む限りでは、これが否定云々ってことになると、それを否定した人の方がかえって色々とアレでは無いかなと思ったりする次第。SNSの使い方のテキストとして好まれる内容との指摘がいくつか上がっているし、実際その通りなので、党外秘で無ければ公開希望したいところ。

レベルが低いと批判をするのなら、その低いレベルすら守られていないのが現状であることを認識しなきゃならないし、自分以外の人のレベルの低さを指摘していたとしても、語った本人やその所属組織がどこまで守られているのかな、と。そして今マニュアルでは発信側そのものではなく、発信した内容を悪用する輩の悪用パターンとかも書いてあるわけで。

今マニュアルを情けないとか物悲しいなどと否定的な評価をしたり、せせら笑う意見があるのを見て、泥酔者が「自分は酔っぱらっていない」とか、暴走常習者が「危険走行はしていない」と語るのを想起しちゃうんだよね。さらに「人権感覚の欠如 無反省」などと糾弾している組織を見て、そのような対応だからこそ組織内部の方々の暴言は放置しているのだなと再認識したりもする。

例えるならあれは、夜中に暗い道を一人歩きをするなとか、駅などでは歩きスマホをするなとか、交通量の多い道路の交差点では遮蔽物の陰に隠れるなり少し引いた場所で待とう、的なもの。何を当たり前のことをとか、バカバカしいとかいう意見も当然あるだろう。でもそれを書いて否定されるとか馬鹿にするってのがどういうものなのか。まぁ、お察し案件。

少し意地悪な解釈をすると、「失言防止マニュアル」で指摘されている内容は、報道が悪意的な伝え方をしやすい要素でもあったりする。

さらに意地悪な指摘として。あの文書が本当は公開のもの、あるいは意図的に流出させたものであれば話は別だけど、そうで無ければ、否定的な伝えられ方が多分に見受けられる(第三者の弁を借りる形ですが)現状は、まさに書かれている内容が正しいことを裏付けるわけなんだよね。

そして報道が盛んに否定的意見を抽出してネガティブなイメージをつける理由の一つとして。報道の悪用の手口が書かれているので、それを一般の人に周知させたくない、嘘であるとして覚えてもらいたくないのがあるのだろう。インチキ商売の種明かしが書かれているようなものだからね、これって。

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このページは、不破雷蔵が2019年5月17日 07:53に書いた記事です。

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