「デジタルデータは再生機器が維持できなければ読み出せなくなるうえに、数年ごとにメディアの変換やソフト等の更新をし続けなくてはなりません。現時点では、コスト面も含め、フィルムよりも長期の保存に重大なリスクがあることが分かっているのです」 https://t.co/l7OhCI6PQJ
— シネフィルDVD (@cinefilDVD) 2019年6月21日
フィルムは(特に白黒は)、保存状態が悪くなければ、もう100年経ったものがまだ見られる、ということが実証されているわけですが、かたやパソコンが生まれてから世に出たさまざまなソフトはOSが変わればもう見られない、ということを今、経験してきているわけですね。
— シネフィルDVD (@cinefilDVD) 2019年6月21日
サルベージ作業を続けていると10年ぐらい前の記憶媒体が物理的に劣化して再生できなくなっていたり、再生用機材が世代を更新しまくられていて現行機種では再生が不可能になっているってケースに遭遇することはよくある話。
今件では物理的データの掘り起こしによる現行のデジタル再生機器への転送が技術的に可能になったことに対し、デジタルデータは再生機器の更新が頻繁に行われるので油断をすると手元のデータが読みだせなくなるとか、コストが案外かかるよねという指摘がされている。
無論、物理的なメディアは物理的ダメージを受けた際のリカバーが難しいし、損失のリスクも多分にある。火事が起きて全部燃えてしまったとか水没して全部だめになったとか、もちろん複製のものなど残っていないとかね。紙が油汚れで劣化してデータは確認できるけど商品価値が無くなったとか。デジタルデータなら容易に複製ができるから、そういうトラブルが生じても丸ごと世の中から消える可能性は減らせる。
結局のところ以前から言及している通り、極論としては石板に書きこめということになってしまうのだろうし、情報は複数ルートで残しておくのが得策ではないかな、と。つまりデジタルとアナログ、双方で。
ただ、昨今のデジタル技術の進歩スピードの速さと、それに伴うデータの移し替えの面倒くささ・コストってのは、確かに問題ではある。より便利に、より低コストに、より使いやすくを求めての記述革新であるにもかかわらず、扱うデータそのもの管理が面倒くさくなったり、コストがかかるようになったり、さらには喪失時のダメージが大きくなるってのは、根本的な問題としてのしかかってくるのだろうな。概念レベルでの革新が必要なのかもしれない。
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