一方的配信から双方向の時代に。それに耐えられない報道

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「当たり前のことを言いづらい世の中になりつつある」。どこかで聞いたようなフレーズが某テレビ番組の最後に語られたとの話。公共の電波でそういうことを言ってもいいのか、という根本的な問題はさておくとして、内容へのツッコミはおおよそ指摘されている通り。要は一方向性、自身から発信するだけのメディア絶対至上主義の時代ではなくなったので、今までのような傍若無人な振る舞いがしにくくなったというまでのお話。あるいはそれですら無く、単に視聴率低迷などの理由で打ち切られただけなんだけど、それだとカッコ悪いので「自分達は正義を貫きたかったけど、悪の勢力に倒されてしまいそうなんだ」的なポジションをアピールして、正当性を喧伝したいだけなのかもしれない。

第一、語る側の「当たり前」が正しくて、本当の当たり前の内容であることを、どこのだれが保証するのかな。真実は人の数だけ存在する。一方で報道において必要なのは真実では無く事実である。真実を事実であるかのように言及して「当たり前のこと」と伝えるのは、単なるペテン師でしかない。

まぁ、こういう話が通用していたからこそ、戦前の日本は多分に戦略的な誘導をされてしまったのだろうなあ、という感もある。


このへんの話は最近よく見かけられるようになった。「「物言えぬ社会」って「RTやいいねしてもらえない」ってことだよね」ってのがそのままズバリではあるし、例の「私たちはおこっています」もまた似たようなモノ。これまでの放言し放題的な上から目線でのスタイルが通用無くなったので、こんなの理不尽だと逆切れしているのが実情なのでは無いかな、と。

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このページは、不破雷蔵が2019年7月 1日 07:18に書いた記事です。

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