イランが530億バレルもの原油を新たに見つけたとの報

| コメント(0)
イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は10日、同国南西部フゼスタン(Khuzestan)州で新たな油田が見つかったと発表した。原油埋蔵量は530億バレルに上り、イラン国内の確認埋蔵量が30%超も増加する可能性がある。

あくまでもイラン自国の発表のみで第三者機関によるものではないし、情勢が情勢なだけにプロパガンダの類もあるので信ぴょう性は今一つではあるのだけど(新しい原油が見つかったとしても量の計算がずさんかもしれない)、530億バレルってのは相当なインパクトに違いない。「政府からイラン国民へのささやかな贈り物だ」って言い回しは多分に皮肉めいているし、今件報道の信憑性の度合いを示すものでもあるような気がするのだけど。

BP社の最新資料による2018年時点の原油確認埋蔵量上位国は次の通り。


ベネズエラ...3032
サウジアラビア...2662
カナダ...1689
イラン...1572
イラク...1488
ロシア...1062
クウェート...1015
UAE...978
米国...500
(億バレル)

言及量が事実であるとすればイランの原油確認埋蔵量は2000億バレルを超え、ベネズエラ、サウジに続く世界第三位の埋蔵量国となります。全世界シェアも9.1%から11.8%に増加。

もっとも今回発表された値が事実であるか否かに加え、原油の質がベネズエラの事例のように品質の上で問題のあるもの(オリノコタールなど)が含まれていることも考えられます。


一応手元にあったデータを基に試算したところ、530億バレルがそのまま事実で、採掘可能なものであれば、イランの原油確認埋蔵量はカナダを超えて世界第二位になる。全世界シェアも11.8%に増加する。結構なパワーバランスの変化が生じる。


もっとも原油価格はほとんど反応を示していない。レンジの中での動き。結局は話半分ってところなのか、それともこの程度の量では...という認識なのかもしれない。あるいは量が増えても輸出できんやろ、ということなのかな。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2019年11月11日 07:58に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「高齢者の自動車運転の件」です。

次の記事は「謎肉丼が再降臨」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30