食事に気をつけ適度な運動をし、タバコも吸わず律儀に人生を送ってきた人が突然がんと診断され、「私の何が悪かったんでしょうか」と涙ながらに訴える。
— 外科医けいゆう (@keiyou30) November 2, 2019
私たちにはそんな経験が何度もある。
がんと診断された方が自分や家族を責めないよう、個人の努力で防げないがんはいくらでもある、と伝えたい。
癌は一定確率で必ず生じる。
— たぬきち@麻婆豆腐専門医 (@TOTB1984) November 3, 2019
恐ろしいのは追い討ちをかける他人。
元AV女優の麻美ゆま氏が卵巣境界悪性腫瘍(実質的にほぼ癌)に罹患した際のweb上の誹謗中傷は酷かった。
実際には卵巣癌は性交渉とは無関係。
同様に子宮頸癌に関しても偏見による患者批判が見られるが、性教育では子宮頸癌は防げない。 https://t.co/EJJaoddokD
がんはまだ治癒できるまでの医療技術が確立されていないため(完全ではない、という意味)、発症するとコワイ病気には違いない。そして他の病気の治癒確率が上がっているために、相対的に発症、さらにはそれを起因とする死亡事案へのリスクも高まっている。
がんは細胞のイレギュラーによって生じるのだから、誰にでも発生するリスクはある。毎日サイコロを振り、特定の目が出たら、例えば全部1ならば発症する、という概念で問題は無い。ただそのサイコロの数が100個だったりするまでの話。他の病気の起因が少なくなるのだから、がん発症チェックのサイコロ振りの結果が出やすくなるのは当然の話ではあるし、誰にも発症してしまう可能性はある。
発症してもその人の特定の行為が悪いというような話ではない(無論そうなってしまうことをしでかしてしまった場合は別だけど)。たばこを吸わないとかお酒を飲まないという話は、確かにリスクを減らす効用はあるけど、それとて可能性をゼロにしてくれるわけじゃない。振るサイコロの数を減らしてくれるまでの話。
・食事に気をつければ癌になりにくい
— Taka@救急医 (@mph_for_doctors) November 4, 2019
・適度に運動すれば病気になりにくい
・タバコを吸わなければ肺癌になりにくい
これらは全て真実であるにも関わらず
・食事に気をつければ癌にならない
・適度に運動すれば病気にならない
・タバコを吸わなければ肺癌にならない
は全て間違いです。残酷ですね。 https://t.co/QLkD93zatq
福島の食べ物を、応援のつもりで食べていたらガンになりました。
— タガメ@沼の底から (@tagamekamo) November 3, 2019
とコメント頂きましたが、
因果関係がはっきりしないことを堂々と言ってはいけません。
福島のものを一回も食べたことがない人でも、
ガンにはなるんです。
食道がんでも胃がんでも。
その、「運」が悪くガンという病気になる確率が、宝くじの一等程度のものなのか、それともロシアンルーレットなのか、は場合によって違うけどね。
— KGN (@KGN_works) November 3, 2019
色々な話は出ているけど、結局確率論をしっかりと把握していれば、がんの実情は分かるはず。「なりにくい」はあるけど「ならない」はありえないのだな。それこそ細胞の無い存在になればがんにはならないけど、それはもう生物では無い。
それこそ異世界ものの話にあるように、運のパラメータを限界突破ぐらいに割り振れば、あるいはがんにかからずに済むようになるかもしれない。それぐらいの話でしかない。
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