洋菓子屋の倒産急増という話

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クリスマスケーキが売れず、洋菓子屋の倒産が急増している。帝国データバンクによると、今年(10月まで)の倒産件数は43件と、早くも過去最多を更新することがほぼ確実となった。なぜ、倒産が相次いでいるのか。

これが全文なのかウェブ上のってことでダイジェストなのか分からないけど、10月までの時点で43件と出てて「過去最多を更新することがほぼ確実」とあるのに昨年の値すら掲示していないし(すでに10月の時点で昨年の値を超えているとの表現ではないので、43件未満であろうことは推測できるけど)、倒産にしても後継ぎがいないとか元々閉じる予定だったとか人手不足とか売上不足とか利益不足とか色々と理由はあってその理由によって状況は違ってくるのだから単純に倒産件数だけで云々するのは不毛だとか、色々と胡散臭い内容には違いない。

一方で洋菓子店に限らず、個人営業の菓子屋さんって、現状ではビジネス的に厳しいのも否定はできない。

記事で挙げられている帝国データバンクの公開情報における洋菓子店にかかわるものは2019年1月報が最新のものとなりますが、それによると菓子店の倒産の原因として


・贈答品としての需要の縮小
・地域人口の減少やコンビニスイーツの台頭
・全国的なブランド力を誇る銘菓との競合

などを挙げています。また、地域人口の減少だけでなく、世帯構成人数の減少(求められるケーキの小型化)、さらには少子化に伴う洋菓子店での需要の減少も大いに影響しているでしょう。そして洋菓子店内でスイーツを食すというスタイルそのものが廃れているのも一因です。

今後も人件費や物流費、原料費の負担増加、ライバルとなるデパートやコンビニとの競争を考えると、厳しい状況に違いはありません。

なお全国菓子卸商業組合連合会などによれば2018年の洋菓子全体の小売金額は4196億円。ここ数年は横ばいで推移しています。


洋菓子屋がどのようなスタイルを指しているのかによるけど、単に持ち帰りだけでなくイートイン部分が喫茶店のようになっているタイプの店の場合、そういう場所で洋菓子を食べるというライフスタイルそのものが廃れてしまっているってのが大きな要因なんだよね。第一、同一クオリティのものはファミレスでも回転寿司でもいただくことはできるし、コンビニで買って自宅で楽しむこともできる。喫茶店のような場所でちょっとリッチなスイーツってのがどれだけ需要があるのかと考えると......ねぇ。さらに単純に洋菓子そのもののコスパとしても相対的に今一つなのが実情だし。

結局は恐竜と同じで、周辺環境の変化に対応できなかった結果が倒産という形で出ている部分もあるのだろうなあ、という気はする。実データを精査しないと実情は判断し難いのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2019年11月 9日 07:45に書いた記事です。

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