漫画家のビジネスモデルの変容

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無論昔も今もケースバイケースでこれだけがテンプレそれ以外は全部ありえないってことではないのだけど、昔の定番というか基本の構造はこんな感じだったというのが定期的に語られていたし、自叙伝的な作品でもこういう話は出ているので、間違いではないだろう。漫画に限らず、雑誌のライティングは得てしてこのパターンだし。もっとも、単行本化が行われないタイプの記事は、それを見越した上で原稿料が設定されるのだけどね。

で、現状ではどうなっているのかというと、今でもそういう形式のもあるけど、原稿料は以前と据置、下手するとそれ以下ってのもあるし、単行本化は確約じゃなくてナシよ、ってことも多々あるし、印税率が低い場合もある。そして触れられていないけど、単行本の冊数自身も少なく見積もられてしまっている。定価と印税率と冊数で印税は決まるから、例え定価が多少上がっても、印税率が低くなり冊数が少なくなれば、印税は少なくなってしまう。ましてや単行本化されなければ印税はゼロだ。

ツイートのレスでも指摘されているけど、現状は出版不況やらコンテンツの有料無料の境目が曖昧になっているわ、電子化が進んで取り決めが試行錯誤な状態だわ、漫画というコンテンツの取り扱いそのものが色々と変わっている最中だわで、そのごたごたに巻き込まれてしまっている状態となっている人も少なくない。

正直なところ、守秘義務の問題もあるのだろうけど、印税率とか確約冊数とかその他条件を逐次開示し、漫画家サイドがチョイスできるような環境があればいいのだけどな、と思ったりする。まぁこの辺りは結局、自分で電本作って売ってしまえばいいじゃんってことで、キンドルでとかDMMとかでやっている人がちらほら見受けられるので、そういうパターンを取る人はますます増えてくるし、それをマネジメントする人も出てくるのではないかと思うのだけどね。能力のある人を見つけて「うちのノウハウとサポートを用いて電本で出しませんか」って感じ。

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このページは、不破雷蔵が2019年11月19日 07:43に書いた記事です。

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