本が売れなくなったのは、みんなお金に余裕がないからだ、ということをなぜか我々の業界は口にしない。分かりきっている前提として、その上で頑張らなきゃという勤勉さが、書店員を寡黙にしているように思う。しかし経済が厳しくなれば削られるのは嗜好品だ。本が生活必需品だというのは幻想なんだよ。
— 日野剛広 (@Nanoruhino) December 1, 2019
生活必需品でなければ切り捨てる、無駄なものはどんどん切り捨てる、その行き着く先をもっと想像しなきゃダメだ。
— 日野剛広 (@Nanoruhino) December 1, 2019
我々は、極端なことを言えば無駄なものを勧めて、無駄な人生を提唱している。
だからこそ価値があるんだ。
無駄なことの無い人生がどんなに味気なく、殺伐としたものか。
本屋さんの立場にある人の独白的なお話。不景気だから、お金に余裕が無いから本を買わなくなった。その考えには一理はある、かもしれない。少なくとも本を購入することをお金の余剰分でのみ購入している人にとっては。
ただ、本屋さんの店舗数動向とか出版業界の景況感の動きを見るに、景気不景気関係無く、前世紀の終わり、あるいは今世紀の初めから本が売れなくなってきていることに違いはないんだよね。臨界点的なものを超えたのがここ数年だっていうだけの話。いやここ10年程の間か。
本で補われていた娯楽部分のかなりが、スマホやソシャゲに削られてるというのもあると思うんですよね。
— 双見(日本) (@sui_hutami) December 1, 2019
例えば家計調査の動向を見ても、因果関係をたどることはできないけど、相関関係としては明らかに、出版物への出費減少と同時に通信系への出費が増加している。嗜好がネット、特にスマホにシフトしたからかと考えれば、道理は通るんだよね。例えば電車内の様子を見れば一目瞭然。
デジカメとかウォークマンとて、その需要は多分にスマホにシフトした次第。要はオールインワン化したアイテムが登場したのでそちらに移ったまでのお話。無論、それだけが原因ってわけではないんだろうけど。
あと、「本屋で」本が売れなくなったというのなら、単純にネット経由での調達が増えたのも要因の一つだと思うよ。
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