アンケートは必ず偏りが生じる

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どのようなスタイルを用いても、アンケート・調査の類は、必ず質問側の意図が反映され偏向した結果が出てしまう。調査対象母体を必要な領域にまで拡大し、全員に強制的に答えさせればある程度均されるけど、そんなことは事実上不可能。答えなかった場合は「アンケートで無かったとしても意思表示をしない存在であろうとしてカウントはしない」という認識をしているのが現状......ってこれは選挙でもいえることか。

そしてそのような母集団上の考慮をしても、質問の仕方やタイミングで、結果は大きく変わってくる。同じ時間に同じ対象であっても、質問の内容が違えばまったく別の結果が出てしまうってこともよくある話で、見方を変えれば質問内容などで答えをある程度誘導することができてしまう。大きな災害の直後に今後社会が力を入れるべき政策はと聞かれたら、多くの人が災害対策と答えるに違いない。

アンケートは時として、いや下手をすると往々に、結果を求め、主張の裏付けをするために行われることがある。街頭でプレート上にシールを貼って投票させるようなものなど、その好例。

例えば調査を専門とする機関(PewResearchとか)ではその辺の問題にはかなり神経質というか慎重になっていて、極力偏りが無いような抽出の仕方をしているし、質問も恣意的な結果誘導をしないようにしているし、そもそも質問内容をすべて公開している。それでも先の大統領選挙の時には電話による通話インタビューを中心に、トランプ氏側を後押しすると笑われたり糾弾されるのではという恐れから、あえてそのようには答えずに、結果の数字がイレギュラってしまったという結果が出てしまったのだけど。

日本では質問の条件すら公開せずに回答だけを示すってケースが多い。そういうものは多分に、話半分で見るのが無難ではある。ましてやツイッター上の投票機能を使ったものとか、ヤフーなどで行われる投票式のアンケートは、ネタ的な人気投票以上のものは無い。意識調査の類とみられては困るレベルのものなのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2019年12月 9日 07:46に書いた記事です。

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