ゲームメーカーから出版社などに提供された、完成前のサンプルROM、通常は返却されるのですけど、メーカーによっては面倒くさいなどの理由で回収しなかったりして、出版社側に放置され、その後雑誌が休刊するなどの際にゴミと一緒に廃棄されるタイミングで譲渡されて個人の手に渡るケースがある、と。
— 不破雷蔵@ガベージニュース (@Fuwarin) December 9, 2019
あとは販売店にデモ用として貸し出され、管理がごたごたになって個人の手元に渡るとか、ね。
— 不破雷蔵@ガベージニュース (@Fuwarin) December 9, 2019
ちょいとした時間の合間にちらほらとヤフオクなどを拝見していると、時々けた違いの額面が競り合いに出ていることがある。何が一体......ということで具体的な商品名を見ると、結構有名なゲームソフトのサンプル版だったりする。カートリッジではあるけど、商品のような立派な柄のシールが貼ってあるわけでは無く、真っ新だったりごつい文字でサンプルなどと書かれていたりする。これは多分、メーカーから出版社などに貸し出されたものがまわりまわって来たのだろうなあ、という推測。
出版社では解説記事や紹介記事を書くので、メーカーから完成前のサンプル的なソフトを受領することがある。メーカー側から「書いてちょ」と送りつけられてくることもある。
この類のカートリッジって中身が中身だから、大抵は仕事が終わった後にメーカー側に返却される、のだけど結構この類のやりとりって杜撰なこともあり、出版社の作業ルームの一角にこの類のカートリッジが山ほど詰め込まれた箱があったりする。貸したメーカー側も忘れていたりしてる。そしてその部局が引っ越したり雑誌が休刊したり、果ては会社がこけた時に、そのカートリッジも宙ぶらりんなことになり、廃棄されるか、あるいは誰かが引き取るか......ということなんだろうな、と。オークションに出てくるのは。またはメーカーの関係者が捨てるのならば貰って自宅で遊ぶわ的に受け取っていたかも。
他に大手販売店に店頭デモ用としてこの類のカートリッジが貸し出されることもあるだろう。その場合も同じように管理がごちゃごちゃになって......という可能性も否定しない。
今現在になって市場に出回っているのは、そういう類のものなのだろう。希に、その類のをコピーしたという、悪辣極まりないものっぽいものも見受けられるけど。
ただこれって、カートリッジだから今でも動かす事ができる。そのままゲーム機本体に差し込めばいいんだからね。一方で、パソコン向けや光磁気媒体(円盤)を用いたサンプルの類は、残っていてもほとんど価値は無い。ゲーム機向けの円盤に焼いたタイプのサンプルは特殊なハード、あるいは専用の円盤で起動させた後で無いと動かないし、パソコンの場合はプロテクトがかかっていないのでいくらでもコピーできてしまう。
さらにその類の円盤って、サンプルだから安物の媒体に焼いているので、時間が経つと大体経年劣化で読めなくなっている。時限自爆装置みたいなものだな。
個人的にはこの類の円盤は結構持っていたけど上記理由でほぼすべてを挟みで裁断した。カートリッジ型の方は仕事先で見た事は山ほどあるけど、手元に残せるような機会は無かったな。捨てるという話があるのなら貰っておけばよかったかとか、色々と思ったりする。
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