消費税率引き上げによる節約の過剰性

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今回の消費税増税によって、月々どのくらい負担が増えると思うか聞いたところ、「5,000円」(23.6%)や「10,000円」(16.3%)に回答が集まり、平均額は5,655円となりました。お子さまのいる人(430名)については、平均額が6,829円で、全体の平均額と比べて1,174円高くなりました。お子さまのいる人は、増税による負担増加額を高く見積もっているようです。

この類のアンケートは多分に心理的な要素が強く働くので、数理的な実情ではなく心境的な動向を推し量るのに適している...ということで、ちょいと気になるところをピックアップ。消費税率の引き上げで月々の負担がどれぐらい増えると「思うか」についてだけど。平均額は5655円、子供がいる世帯は6829円。

ただこれ、なんか違和感があると思って計算してみた。


消費税率は8%から10%に引き上げられたので、税率そのものの%ポイントは2.0だけど、税込みの価格としては1.10÷1.08で1.85%の引き上げとなる。原価100円のものが108円だったものから110円になるという感じ。で、1.85%の引き上げで「月に5655円支出が増える」となると、逆算すると支出額そのものは30万5676円になる。

ところが食料関連は8%のままなので対象外。非消費支出の社会保険料なども消費税はかからない。水道ガスなどのインフラ代はかかるけど、実は居住用であれば家賃にも消費税はかからない。と、なると税率引き上げ対象となる商品やサービスだけで30万円強の支出ってのは結構過大な感じがする。

これって結局のところ、増税されると実情以上に重税感を覚えてしまうという良いサンプルなんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2019年12月24日 07:07に書いた記事です。

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