今考えると恐ろしいのは古の同人誌は奥付にほんまもんの自宅住所と本名を載せていたという事実。
— ダテナオト@『イラスト解体新書』12刷、好評発売中! (@datenaoto2012) January 12, 2020
あと文通用に雑誌に住所載せてた事実。
何たるリテラシー。
何たる牧歌的。
あと、
— ダテナオト@『イラスト解体新書』12刷、好評発売中! (@datenaoto2012) January 12, 2020
私書箱という概念。
定額小為替で自家通販という概念。
レインボー便箋という概念。
どれもこれも懐かしい。
あえて当時のままの技法でコピー本新刊とか作ってみたくもなっちゃう不思議。
これは以前似たような話を言及した記憶があるし、それ以前にお掃除のさ中で出てきた多数の同人誌でも確かに昔のは平気で本名電話番号住所などが書かれていた......というかそもそも書いていないと通販できないし、取り扱いもしてもらえないというのもなかったっけか。
レインボー便せんって何だろうと調べてみたら、グラデーション便せんとも呼ばれていたもので、一色刷りじゃないけどフルカラーと比べたら安上がりで済むカラー印刷による便せん。グッズとして作られていたそうな。
私書箱ってのは言葉通り私人向けの書を入れる箱が郵便局にあるというもの。郵便局内に設置された、あらかじめ受取人として申し込んだ人専用の郵便物受取箱。自宅のポストが山盛りになったり、色々と家族に知られたらアレなものとかが頻繁にくるのはマズいよねということで創られた概念。懸賞などの応募先でも昔は結構使われていたような気がする。
それどころか、80年代くらいまではコミケのサークルカットには住所氏名記入義務がありましたからね。
— 高山瑞穂 (@mizpi) January 12, 2020
と言うかむしろ昔は堂々と身元明かさないと同人誌活動はやってはダメって雰囲気すらありました。
同人の奥付どころか、昭和40年代は全国放送のラジオで「文通相手募集」とか言って一般人が住所氏名放送されてましたw個人情報の秘匿ってなに?というおおらかさで。実は中学生当時?それで知り合った方と今も年賀状のやりとりだけは続いてますw(遠い目
— 山本貴嗣 (@atsuji_yamamoto) January 13, 2020
過去にタイムスリップした不動産屋が、個人情報の取り扱いがザルだった過去の状況を活かして荒稼ぎをするという話を思い出したけど、ともかく今では考えられないほどルーズな感覚だったことに違いは無い。
個人情報の保護に関する法律の成立過程 https://t.co/vCxzEp1zSJ を読むとよく分かるかも。
— 不破雷蔵@ガベージニュース (@Fuwarin) January 13, 2020
で、個人情報の取扱いに関してナイーブになったのは、色々と環境が変わったってのがあるけど、やはりもっとも大きいのはネット、さらにはスマホの存在。ネットの登場が第一次情報革命、スマホの普及が第二次情報革命って感じ。
個人ベースで取り扱える情報量がけた違いに増え、個人で多分な情報を不特定多数に発信できるようになった。情報は蓄積され検索して掘り起こし、しかもスペースを取らずに保存できる。こんな状態で、以前と同じように個人情報の取り扱いをしていれば、大変なことになるのは誰にでも分かるはず。
ただこれって、根源部分はいわゆる実名報道問題とも同じだったりするのだよね。昔は実名報道をしても探られるようなことはめったにないし、それをするツールも無かった。けど今は誰もが自由に実名や一部のデータを基に個人やその関係者のあれこれを掘り出せてしまえる。実名が犯罪にもつながるような行為のきっかけとなってしまっているのだよね。それを昔の感覚で使い続けようとするから、実情と実名報道を主張する人たちとの間で齟齬が生じてしまうまでのお話だったりする。
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