国民生活基礎調査が新型コロナウイルスの影響で中止に

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厚生労働省は30日、世帯ごとの所得や就業状況を調べる全国調査「国民生活基礎調査」を2020年は全面的に中止すると発表した。各種政策に反映させる国の重要な「基幹統計調査」で、1986年の開始以来、全面中止は初めて。保健所が調査の実務を担っており、新型コロナウイルス感染症への対応を優先させるのが理由

本家サイトでは【家計調査(家計収支編)調査結果】カテゴリを作って毎年複数の記事を更新している、国民生活基礎調査。名前の通り日本国民の生活様式を多方面から眺め見ることができる、非常に有意義な調査ではあるのだけど、その調査の2020年分・2021年発表予定のものが正式に中止となった。一部地域の調査中止ではなく、全国で、全体で。

説明にある通り新型コロナウイルスの状況が状況なだけに、というのが理由。これ、下手すると他の調査も同様の理由で中止に追い込まれる可能性が出てきたな。

国民生活基礎調査は毎年6~7月に調査が実施、翌年に結果が発表されるもので、世帯構成や就業状況、世帯のお金事情や生活意識など、多様な観点から国民の生活を推し量れる調査となっています。


過去においては1995年分は阪神・淡路大震災の影響で兵庫県、2011年分は東日本大震災の影響で岩手県・宮城県・福島県(被災三県)、2012年は福島県、2016年は熊本地震の影響で熊本県はデータが取得されませんでしたが、今回のように全体としての調査が中止されるのは初めてです。

中止の理由について厚労省の発表リリースでは「保健所では新型コロナウイルス感染症対策が最優先」「調査時の統計調査員と対象世帯との長時間接触は望ましくない」「時期の延期や郵送調査への変更は困難」と述べています。

なお中止されるのは2020年調査分ですので、本来は2021年に発表されるものでした。いわゆる簡易調査の年に該当します。


連続性が無くなるのは非常に残念だけど、状況が状況なだけに仕方が無い。対面調査なので、感染リスクが高まるってのが何気にウィークポイントだよね。保健所周りのリソース不足もそうだけど。

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このページは、不破雷蔵が2020年3月31日 06:57に書いた記事です。

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