希望出生率とは

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政府は29日、2025年までの子育て支援の指針となる第4次少子化社会対策大綱を閣議決定した。「希望出生率1.8」の実現に向け、子どもを安心して産み育てられるよう、不妊治療支援や児童手当の拡充などに取り組むことを盛り込んだ。

そもそも本文で「希望出生率」と書いてあるのにタイトルでは「出生率」になっているってのはどういうことよ、とは思うのだけど。先行する形で解説した専門家の方々もこの辺には全く触れていないというトンチキな状況だったので、当方が顔を出して補足。

記事中にある希望出生率とは、若年層における「結婚、妊娠・出産、子育ての希望がかなえられる環境」という希望が叶えられた場合に想定される出生率で、内閣府の少子化社会対策白書辺りで確認ができる。具体的な計算式は

(有配偶者割合×夫婦の予定子供数+独身者割合×独身者のうち結婚を希望する人の割合×独身者の希望子供の数)×離死別などの影響

で、内閣府では1.8の値についてそれぞれの項目につき

(34%×2.07人+66%×89%×2.12人)×0.938

を目標としている。配偶者のいる人の割合が全体の1/3ぐらいで、予定している子供の数は2.07人。加えて独身者でも結婚を希望している人が89%で、その人達の希望している子供の数は2.12人、と。つまり現在独身の人で結婚を希望する人が9割近くになるような環境作りが、まずは何より必要だという話ではある。

これらの数字にどこまで具体性...というか確証性があるかどうかは別として。一定の数量化ができる指標を設け、その指標に手が届くような施策を模索するという、施策構築のための数字作りってのは悪くない話ではある。

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このページは、不破雷蔵が2020年5月31日 07:17に書いた記事です。

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