「東京で出てくる変死体、けっこう餓死の人がいる、しかも若年者」という話。人口動態統計の確定報(2018年分)によれば餓死に相当する食糧の不足(X53)を死因とする死者は全国で22人。男性15人・女性7人。30代後半1人、40代6人、50代4人、60代6人、70代2人、80代3人なのですが。
— 不破雷蔵@ガベージニュース (@Fuwarin) July 16, 2020
先日からツイッター上のタイムラインを騒がせている都市伝説のようなマジ話のような気になる話。いわく、東京で餓死者が結構多く発見されて、その少なからずは若年層であるというもの。皆が普通は信じない、知らないような事案で、しかもネガティブなものについて「実はこういうことなんだよ」というのはバズる要素がクリティカルヒット連発モードで入っているよね、というのはさておくとして。
この類の話は真偽を確かめないと振り回されるよ、ということで人口動態統計の確定報の最新分、2018年分を調べた結果が上の話。全国規模で見てもたくさん、と表現できるほどではない。しかも人口構成比でみても若年層はどれほどいるだろうか。現役世代に限っても17人というところか。しかもこの統計はあくまでも人口動態だから、その死因に至った状況までは分からない。単純に元のツイートが暗に指摘しているように、貧困による餓死の事例はどれほどだろうか。自堕落化、鬱で、病気によってなど、貧困以外の可能性は多々ある。
栄養失調(E40-E46)も餓死に含めるべきだという話もありますが、その多分はE46(詳細不明のたんぱく質不足)に該当し、高齢者比率が高い。
— 不破雷蔵@ガベージニュース (@Fuwarin) July 16, 2020
また単なる餓死とは別に栄養失調による死亡というケースは単純な餓死と比べてけた違いに多い。こちらも餓死に含めれば餓死死者数は結構いるという話はありだろうけど、餓死以上に貧困以外の可能性は高い。
貧困による餓死の可能性は否定しない。どのような社会でも存在し得るケースに違いない。だけどやみくもに恐怖心をあおるような話はどうなんだろうな、と思う次第ではある。
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