新型コロナで電子出版が伸びた件

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出版科学研究所のまとめによりますと、ことし1月から6月にかけての紙の出版物と電子出版の売り上げの合計は、推計で、前の年の同じ時期より202億円、率にして2.6%多い7945億円となりました。

このうち電子出版は前の年の同じ時期を28.4%上回る大幅な伸びとなっていて、研究所は、新型コロナウイルスの影響で多くの書店が休業した一方、自宅で過ごす時間が増えたことで、電子コミックなどの需要が高まったとみています。


新型コロナウイルスの流行による巣ごもり現象は、人の消費性向に大きな変化を与えている。これほどまでに明確な数字の動きが生じたのは極めて珍しい状況で、色々と面白い話が出ているのだけど、今回の出版市場の動きもその一つに違いない。

要は紙媒体の落ち込みは相変わらずだけど、電子書籍や電子コミックは巣ごもりに伴う出版物の需要拡大で大きく伸びたというもの。ただ、電子コミックに関しては「鬼滅の刃」効果も多分に底上げ要因になっているのだろう。他方、紙媒体はこんなものかなという気もするけど、一部はアマゾンなどでの流通上の在庫問題も影響していたのかもしれない。買いたくても買えない状況だったからねえ。

今後この動きが継続するかどうかといえば、新型コロナウイルスの流行が終焉するまでは、似たような流れとなるだろうという予想はある。もっとも、元々紙が減退・電子は躍進という構図だったので、それが少し加速したまでの話ではある。

ただ、紙媒体の関連企業は頭が痛いのだろうなという気がする。取次とか実店舗の本屋とか流通界隈とかね。

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このページは、不破雷蔵が2020年7月29日 07:11に書いた記事です。

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