リアルの情報とネットの情報

| コメント(0)


ネットの情報も結局は多分がリアルな場からすくい上げたものに過ぎず、そしてネットは単なる情報の伝達と蓄積の手段でしかないのだけど(方向性とか使い方はまったく違うけど、性質的には新聞や雑誌などの紙媒体に近い)、ネットに親しんでいる人とそうでない人との間の情報格差は、ネットを普段使いしている人には想像がし難いほど大きなものがある。実際、法事などで親戚筋の人と話をしていると、そのギャップが痛いほど分かる。脳内でスクリーンが映し出されてリプライでソース付きのツッコミをしたくなるような言及が、次から次へと出てくる。よほどのことが無い限り、実行動には移さないけど。

「何となくの雰囲気」という表現は非常に優れていて、元々一方的に送られてくる情報を受け止め......というよりは流れに逆らわずに身をゆだねて楽しむというスタイルだから、何となくとか、イメージ的なものしか認識しない、記憶に残らない。だから派手な演出や大げさな表現を使ったり、反復する形で何度となく繰り返し伝えられると、それが無意識のうちに刷り込まれてしまう。ぶっちゃけると、洗脳装置みたいなものだ。

恐らくこの性質、構造は昔からのものだったのだろう。けれど検証する、比較するものがなかったので、ほとんどの人はその問題を指摘しなかった、というよりは気が付きもしなかった。ネットの登場、普及によってはじめて、リアル...というよりは非ネットの情報(伝達様式は旧来のメディア)の特性がはっきりと認識できるようになった形。

物事をどのようにとらえるか、それは一人一人の自由ではあるのだけど。事実と異なることを事実として咀嚼してしまい、それを意思決定の材料に使ったり、他人に事実だと教えてしまう状況を見るに、やはり罪ではないのかなと思う次第ではある。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2020年9月27日 07:24に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「地下室の利点」です。

次の記事は「マスクは感染意識のチェックアイテム」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30