いまのインターネッツが歪んでる最大の原因の一つは...「品質100で認知10」vs「品質10で認知100」だったら、後者のほうが、ビジネスとして上手くいっててしまうからだと思う。なので、みんな本業の品質をあげるより、燃やしたり裸踊りしてでも認知を取りに行こうとしてしまう。
— 深津 貴之 / THE GUILD / note (@fladdict) October 11, 2020
あわせて言うなら、品質はドーピングで瞬間風速的にブーストできない。逆に認知はドーピングで瞬間風速的にブーストできる。なので、気が短かったり品質を担保できないプレイヤーは、初手でADや炎上や煽りやもろもろを選択するほうが合理性が出てしまう。
— 深津 貴之 / THE GUILD / note (@fladdict) October 11, 2020
つまり構造上の問題。プレイヤーの善悪と関係なく、インターネットとビジネスの構造そのものが、殺伐としたワールドを生み出す方向に、行動圧を出してる。
— 深津 貴之 / THE GUILD / note (@fladdict) October 11, 2020
先日の餃子屋さんマスク事件でも顕著な例だけど、インターネット界隈での原則となりつつある、「騒いだ方が勝ち」「声が大きい方が勝ち」という話。そして品質はドーピングできないけどお騒ぎによる認知はドーピングができるというのが問題。要はピンポンダッシュとか食い逃げが有効な手段として働いてしまう。
なぜかというとネットの構造上、選択肢が山ほど存在しているので、それこそ選択肢としてすら認識されない選択肢も多々出てくるから、まずは目立って見てもらうことが重要になってしまう。地平線が見えそうな広い場所で行われているバイキング料理みたいなもので、そのような場所ではとにかく目立って人に来てもらうのが何より大事となる。火を放ってみたり、大声で歌ってみたり、大きな電飾を広げてみたり、花火を打ち上げたり。料理の中身、美味しさなど関係無い。
ネットで合理的に最善手をプレイしようとすると...必然的に歪む。騒いで煽って悪目立ちしてでも認知をとるのが、最善手になってしまう。特に多くの新規プレイヤーは「持たざる者」なので、初期の団子渋滞を抜け出すために、悪目立ちすることを選びがち。
— 深津 貴之 / THE GUILD / note (@fladdict) October 11, 2020
よいものを創り出すための道具として生み出されたともいえるインターネットが、その構造上、結果としていい加減なものでも騒いだもの、炎上商法をしたものが生き残る、評価されるような環境を生み出してしまう。特に初心者プレイヤーは手軽にできる放火で成り上がろうとするので、炎上問題やらYouTuberのトラブルが多発するようになる。正直な話、ここ数年の検索エンジンの挙動もまた同様で、むしろこの状況を後押しするような形となっている。
何か良い手立てはないものかねえ......とは思うのだけど。
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